やりがちNGに気をつけて! いざ書き出すときのポイント|歯科衛生士学生 学校生活の極意【実習日誌編#3】
これまでたくさんの学生を指導してきた太陽歯科衛生士専門学校の山田美穂先生が、歯科衛生士学生の皆さんが感じている悩みや不安にお答えします。
歯科衛生士学生 学校生活の極意【実習日誌編】
#1|実習日誌って何のために書くの?
#2|良い実習日誌のためには見学時のポジション取りが大切!
#3|やりがちNGに気をつけて! いざ書き出すときのポイント(こちらの記事)
目次
やりがちNGに気をつけて! いざ書き出すときのポイント
3回目の今回は、実習中に見て・聞いて・体験してきたことを実際に記録する時のことをお話ししようと思います。
前回、臨床実習における「見学」について長々と書かせていただきました。いかがでしたでしょうか、見学の意味はご理解いただけましたか?
「はい!『目的』を持って見学・実践ができました!」
というあなた! さぁ、次は【記録】です。
実習日誌の項目は学校によって多少異なるかと思います。
記載が必要な内容として、本校の例を挙げると
2. う蝕・歯周病予防に対する専門処置の実践記録
の2つがあります。
項目1:日々の実習記録
【日々の実習記録】のページは、見開きに1週間分の記録ができるようになっており、
(2)1日の記録
• 実技、見学、補助項目
• 指導を受けた内容
• 実習内容に関する考察
(3)1週間の反省、感想
の3つを書く欄が作られています。
これは1日の実習が終了したら帰宅後にまとめ、翌日に実習指導担当の歯科医師または歯科衛生士の方に確認をしていただいて検印をもらう流れになっています。
項目2:う蝕・歯周病予防に対する専門処置の実践記録
【う蝕・歯周病予防に対する専門処置の実践記録】は、歯科予防処置・歯科保健指導に関わることに関して「実践」ができた時に記録するページです。
(2)患者年齢・性別
(3)口腔内所見
(4)実習部位
(5)実施項目(保健指導、歯面研磨、スケーリング、フッ化物応用など)
(6)使用器具・器材
(7)実施内容(指示されたこと、実践したこと)
(8)考察
を書くようになっています。
こちらも実施日に記載し、翌日確認と検印をもらいます。
なんかいっぱい書くことがあって…面倒くさそうですかね?
とはいえ、毎日「見たこと」「行ったこと」を記録しておかなければ、せっかくの経験もどんどん忘れていってしまいます。自分の経験が細かく記録された『実習日誌』は、努力の証しであると同時に後から当時を振り返ることができ、将来歯科衛生士として臨床に立ったときに役立つ情報の宝庫となるわけです。
しかしながら、その記録の仕方によって価値は全く違ってきてしまいます。
みなさんなら、どのように記録をしていきたいと考えますか?
実習日誌の記録時に心得てほしいこと
まず心得ておいてほしいことがあります。それは…
2. 計画的に書くべき
この2点です。
心得1.読み手がいるということ
みなさんが書いた記録には、必ずそれを読む相手がいます。実習施設の実習担当歯科医師・歯科衛生士の方や、学校の教員などです。みなさんの頑張りを確認するために日誌を開くのですから、残念な気持ちにさせてはいけません。
それから中には、思いつくまま筆を走らせる天才作家のような書き方をする人も結構いらっしゃいます。しかしそのほとんどが、まとまりのない「書かなきゃいけないから書きました」という殴り書きのような日誌になってしまっています。
それに字が汚い!(字を書くことの「上手い」「下手」ではありません。「丁寧」か「雑」かが伝わります。)これって、読み手はものすごくガッカリします。
何をお伝えしたいかというと、「自分の見たこと」「実施したこと」から自分が「何を学べたのか」について、読み手にきちんと伝わる記録にしなければならないということです。それが結果的に自分にとっても、何を学んだか振り返って見たときに記憶がよみがえりやすく、プラスになる日誌へとつながるわけです。
そのように書かれた日誌を見ると、「この子は、よく考えて実習をしているな」「自分の苦手を把握してクリアしようとしているな」という様子がわかります。となればさらに、「じゃあ次はこんなことにチャレンジしてもらおう!」とか「明日はこれを学ぶ時間をとってあげよう!」と思わせてくれるのです。
心得2.計画的に書くべき
以前、日誌の記録は【業務記録】や【歯科衛生士カルテ】に似ていませんか? と述べました。共通するのは、過去の自分から未来の自分、または担当する人への申し送りという点です。
だとすると、自分の日誌を読んで「あ、まだこんなことが理解しきれていないな」「今度はこんな処置につくために、予習復習が必要だな」と考えられるような記録であることが大切ですね。
それには、思いつくまま殴り書きをした日誌では難しいでしょう。実習中に『目的』を持って見学・実施しながら取った【メモ】を参考に、まずは「どう書くか」を整理しましょう。
ポイントは頭の中で書くべき内容(書いても良い内容)と構成を考えた上で、「読み手が読みやすい」書き方をすること。そして「具体的に」書くことが重要です。
整理の仕方をもう少し詳しく見ていきましょう。
実習中に書く【メモ】は殴り書きで良いです(後で読解可能なレベルで)。家に帰ったら、日誌に書く前に、そのメモを参考に別のメモ帳に【メモの清書】をします。自分なりの『プチマニュアル』を作成する感覚です。このときには見たり行ったりした各処置に関して、できるだけ細かく、具体的に書きます。「間違えないポイント!」なども書いておくと良いでしょう。メモの清書をする際のツールとして私がいつもお勧めしているのは、小さなルーズリーフです。ルーズリーフだと、関連項目ごとに後から並べ替えたりできますよね!
まとめ
『実習日誌』は日々学んだことを記録するものです。
毎日やることが多くて大変な実習期間。時には手も抜きたくなるでしょうし、書きたくない日もあるでしょう。そこは「たまにならいいんじゃない?」と思います。頑張りすぎて、心身ともに疲労困憊してしまうのは本末転倒です。でも、手を抜きすぎては自分のためになりませんし、せっかく実習自体は頑張っていたとしても日誌がおろそかだと評価に響いてしまうでしょう。
だから、ちょっと考えてみてほしいと思います。
応援してもらえるような記録の書き方を、自分の成長のための記録とは何かを。
さぁ、頑張って!!
先生紹介
太陽歯科衛生士専門学校 教務課長・夜間部専任講師
日本ヘルスケア歯科学会認定歯科衛生士
全国歯科衛生士教育協議会認定歯科衛生士
やまだ みほ/休日の楽しみは愛犬とのんびり過ごすこと。「水曜どうでしょう」を観て笑い、疲れを吹き飛ばすのも自分流のリフレッシュ法。
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学校紹介
太陽歯科衛生士専門学校(東京都荒川区)
昼間部・夜間部があり、セカンドキャリアを目指す学生や働きながら通う学生も多数。
ユニットやファントムなどの実習設備が充実しており、希望者は課外時間に実践練習を積むことができる。学生一人ひとりに合わせた親身な指導も特徴。
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