楽しいから、続けられる  続けると、楽しさが広がる|クオキャリアの学校訪問《ナゴノ福祉歯科医療専門学校》

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先生紹介

福田清子 先生

歯科衛生士科 専任教員

ふくた せいこ/パンとかき氷が大好きで、休日は友人とお店を巡るのが楽しみ。歯科に苦手意識があったが、大人になってから受診した歯科医院で優しい対応を受け、イメージが変わった。

愛用の仕事道具は学生の提出物に押す、消しゴムハンコ。ちょっと気持ちが上がるような一言やイラスト付き。

楽しいから、続けられる 続けると、楽しさが広がる

相手に寄り添い、支える それが歯科衛生士の醍醐味

私は歯科衛生士としては〝遅咲き〟。もともとは歯科関連ではない専門学校に通っていたのですが、偶然が重なり歯科助手に。働くうちに患者さんともっと深くコミュニケーションを取りたいと思い、28歳で歯科衛生士学校に入学しました。

卒業後は歯周病の認定歯科衛生士を目指して、実習先に入職しました。とにかく臨床をやりたかった私は毎日が楽しくて。でも、そのやる気が裏目に出てしまったことがありました。高齢の男性患者さんを担当したのですが、実はその方はスケーリングが苦手。それを知らずに、時間をかけて必死に処置をしてしまい、最後に「もう来たくない」と言われてしまったんです。歯石しか見えていなかったんだと、深く反省し、大泣きしました。

こちら側の考えや都合を押しつけてはいけないし、逆にこの人には伝わらないと諦めてもいけない。まずは患者さんが求めていることを受け止め、その「少し上」を目指す。一人ひとりに寄り添い、患者さん本位のバランスで診療を行うことが何より大切だと気づきました。

もう一つ、歯科衛生士としての私の基礎をつくったのは、がんの患者さんに対応した経験です。頭部や頸部のがんでは、放射線治療の前後に口腔ケアが必要になります。患者さんは、がんの告知を受けてショックなうえに、さらに歯科医院も受診しなければいけません。当時の院長はその気持ちに寄り添って丁寧にコミュニケーションを取っており、隣で聞いていて涙があふれました。歯科衛生士には患者さんを支えられる場面がたくさんあることを実感し、もっと学びたいという思いが湧いてきました。こうした中で次第に、高齢者歯科や障がい者歯科に興味が移り、訪問診療にも取り組むようになりました。

活躍の場が幅広いから 自分なりの楽しみ方ができる

私は臨床が大好きなので、教員になることはまったく頭にありませんでした。でも、学生時代の恩師に声をかけてもらって始めてみたら、教員の仕事もとても楽しくて。中でも一番やりがいを感じる瞬間は、卒業式です。3年間一緒に頑張ってきた学生の姿を見ると、「この子たちがいよいよ歯科衛生士になるんだ」と込み上げるものがあります。

20代後半までやりたいことが見つからなかった私が人生で唯一長く続けていることは、歯科衛生士です。続けられた理由は、やはり「楽しい」から。そしてその楽しさは、長く続けたからこそ見えてくるものでもあります。また、私は最初、歯周病の認定歯科衛生士を目指していましたが、途中で高齢者歯科に別の面白さを発見しました。歯科衛生士の仕事の範囲はとても広いので、今はやりたいことが見つかっていない人も、働いているうちに、自分が「楽しい」と思えることにきっと出会えるはず。

そして何より、歯科衛生士は、一生をかけて取り組む魅力と価値のある仕事です。だから、少し辛いことがあったとしても、ちょっとやそっとで諦めずに、自分なりの楽しさが見つかるまで、続けてほしいと思います。私もできる限り長く、「歯科衛生士」として生きていくつもりです。

スペシャルコラム

私の学生時代

同級生とは年の差はありましたが、みんな仲が良く、産休要員だった担任の先生が夏に退職されると聞いて、サプライズで手紙や写真を贈ったり文集を作ったりもしました。実はその後、そのまま退職せずに残ることになり、夏休み明けに大笑いしたのも良い思い出です。

学校情報

学校法人 那古野学園 ナゴノ福祉歯科医療専門学校[名古屋市東区]

超高齢化社会に対応し、「保健・医療・福祉・介護」をトータルにカバーするスキルを養成。高齢者施設実習にも力を入れています。アットホームな雰囲気で、学生と教員の距離が近いことも特徴です。
★学校HPはこちら

*こちらは、2024年6月発行「就活BOOKクオキャリア夏号」掲載記事を再編集したものです。掲載情報は取材時のものとなります。

 

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