スカウトメールって実際どうなの? 受け取るメリット・デメリットや受け取った後について解説!
目次
スカウトメールとは
「スカウトメール」とは、求人企業や求人サイト側から、求職者にオファーのメールを送るサービスのことを言います。
求人サイトの多くには「スカウト機能」が設けられており、その求人サイトに求人広告を掲載している企業の一部は、その機能を使って会員登録している求職者に「スカウトメール」を送ることができます。
このサービスを利用する企業は、求職者が登録している希望勤務地・条件・関心事などの情報をもとに、条件に合致した相手にスカウトメッセージを送ります。この際一般的には、求職者の氏名・電話番号・メールアドレス・住所などが求人企業に知られることはありません。
近年「スカウトメール」は、経験者採用はもちろん新卒の採用でも積極的に取り入れられています。
クオキャリアなど求人サイトに会員登録している方の中には、スカウトメールをもらったことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。
スカウトメールには元来「転職希望の人向け」というイメージもあったかと思いますが、クオキャリアが行ったアンケートによると、新卒歯科衛生士(歯科衛生士養成校に通う最終学年の学生)の8割近い方が実際にスカウトメールを受け取ったことがあると回答しています。
※2023年11月発行〈しゃほかんV〉読者アンケート集計:有効回答102件
新卒歯科衛生士に聞いた「スカウトメール」の良い点・悪い点
では求職中の歯科衛生士は、「スカウトメール」についてどのようなイメージを持っているのでしょうか。クオキャリアが2023年に取った読者アンケートをもとに、「スカウトメール」に対する歯科衛生士の声をご紹介します。
新卒歯科衛生士に聞いた「スカウトメール」のイメージ
※2023年11月発行〈しゃほかんV〉読者アンケート集計:有効回答102件
「とても良い・良いイメージ」の合計が42.2%と、「とても悪い・悪いイメージ」の合計33.3%よりも多い結果となりましたが、「悪い」イメージを持っている人も一定数いるようです。
では次に、具体的にどんなイメージを持っているかや、実際に受け取ってどう感じたかについて見ていきましょう。
新卒歯科衛生士に聞いた「スカウトメール」の良い点
<自分に合った医院が見つかる>
- 自分の情報を見て送ってくれているため、自分に合っているのにそれまで見落としていた求人に出会えるかもしれないから
- 自分に合った医院を見つけやすいから
- 自分の条件に合ったところが多いので、目を通そうという気になる
- 自分を必要としてくれている医院がわかり、とても参考になる
自院にマッチしない求職者にいくらオファーをしてもレスポンスは得られないため、手当たり次第に「スカウトメール」を送るケースはあまり見られません。希望の勤務地をはじめ、プロフィールや興味のある診療分野など求職者が登録している情報をもとに「できるだけ自院に合った、可能性の高い求職者」に厳選して送るのが一般的です。
そのため「スカウトメール」は、ある程度「求職者の希望の条件に合った」医院からのものであることが多いと考えてよいでしょう。
<新たな医院と出会える>
- いろんな歯科医院を知ることができて、就活の幅が広がると感じる
- 自分がチェックしていなかった求人を見つけることにつながるため
- 気に留めてなかった求人に関心を持つことができ、選択肢が増える
- 見たことのない医院に目を向けることができるから
- 知らなかった歯科医院を知ることができる
自分の考えだけで職場探しをしていると、どうしても視野が狭くなってしまいがち。イメージや少ない情報によって医院を絞り込んでしまったり、思い込みで判断してしまうこともあるのではないでしょうか。
例えば、「大規模医院なら幅広く経験できる」と思って大規模医院を中心に就活をしていたが、実際は分業体制のところも多く、規模で絞ったのは良くなかった……なんてこともあるかもしれません。
その点「スカウトメール」は、自分が検討の中に入れていない医院から来ることもあります。自分の医院探しでは見逃してしまっていたけれど実は希望の条件にぴったり、なんていう思わぬ求人と出会えるかもしれません。
<就職活動を進めやすい>
- 医院が沢山あって選ぶのが難しいため、スカウトしてくれるのはありがたい
- 気軽に見学に行ける
- 電話ではなくメールで就活を進められるから
- 「お気に入り」に入れたところからメールがくると、見学の連絡をしようという気になる
- スカウトされると面接に行きやすい
- 院長からのメールで、内容も事務的な感じじゃなくて安心できた
- 自分で探さなくてもいいから
- 情報が増え、就職に前向きになれた
希望のエリアや条件、やりたいことがまだはっきりしていない方にとっては、求人のどこを見てどう判断するかがわからなかったり、自分の絞り込みに自信が持てなかったりして、求人探しに時間がかかってしまう場合も多いでしょう。
そんな場合は、スカウトメールを「縁」と思って積極的に内容をチェックしてみるのがオススメです。もし自分が興味を持てる求人だったら、自分で探すことなく就職先候補となる医院に出会えてしまいます。
また医院側からアプローチしてくれているため、自分から応募する場合に比べて見学のお願いの連絡がしやすかったり、就活がスムーズに進んだりというメリットもあるかもしれません。
<就職活動へのモチベーションが上がる>
- スカウトされたことで、その医院についてたくさん調べたり考えたりする気になる
- 必要としてくれている感じがする
- 来てほしいと思ってもらえたと感じてうれしい
- 自分をスカウトしてくれた、と思うと自己肯定感が上がる
- メール文が定型文ではなく、自分に合わせた内容だと印象が良い
「求人情報を見てはいるものの見学へと行動を移せず、就活を先に進めることができない……」「就活のことが後回しになってしまう……」そんな方には、「スカウトメール」が一つのきっかけになるのではないでしょうか。まず「スカウトメール」を送ってくれた医院に見学に行ってみることで、就活のやり方がわかったり判断基準が定まったりして、就活に前向きに取り組めるようになるかもしれません。
新卒歯科衛生士に聞いた「スカウトメール」の悪い点
<人気がない医院という印象がする>
- スカウトメールを送らなければいけないほど人が足りていないのではないかと思ってしまうため
- あまり人気の無い医院から来ているイメージがある
- スタッフの入れ替わりが激しい職場なのかなとか考えてしまう
予防歯科の認知と必要性が高まっている現在、歯科衛生士の需要は一層増しています。それに対し歯科衛生士の数は足りておらず、かなりの医院が「歯科衛生士の採用に困っている」医院に該当している状態です。
そのためどの医院も、リクルートページをつくったり説明会を行ったりいろんな手段を講じており、スカウトメールはその一つに過ぎません。そのため「スカウトメールが来た=人気のない医院」という捉え方は必ずしも当てはまらないでしょう。
またいざ採用したいと思ったときに募集してもすぐに採れないことが想定されるため、欠員がなかったとしても通年「良い歯科衛生士がいれば採用する」スタンスで募集をしている医院も増えています。
<メールが来すぎるのが嫌>
- 登録している人みんなにDMのように送っていて、特別に自分に来たわけではないと感じる
- 気にもなっていないところから来ると迷惑に感じる
- 手当たり次第誰にでも送っていそうだから
医院は、自院とマッチしそうな求職者、なるべくレスポンスを得られそうな求職者をピックアップしてスカウトメールを送ることが多いと思いますが、いろんな地域の人を採用したいなど医院の方針によって、配信の基準はさまざまです。そのため、複数の医院の配信先になり、オファーがたくさん来るというケースもあるかもしれません。
もし「自分の希望条件と全然違う医院からスカウトが来る……」という場合には、求人サイトのマイページに、希望の勤務地・条件、興味のある分野などがきちんと登録されているか確認しましょう。医院はその情報をもとに配信先を絞り込むため、細かく入力されているほど自分に合ったスカウトメールが来ることになります。
<対応に困る>
- 自分の条件に合わないところだと返事に困るので
- 強制的に感じる
- 断りにくい感じがする
関心のない医院からのスカウトメールについては、返信は必須ではありません。実際に応募や見学をした医院からの連絡に返事をしないのは良くないですが、スカウトメールはまだ医院が不特定の求職者に声かけをしているだけの段階です。求職者の名前や連絡先などの個人情報を医院が知っているわけでもないので、返信をしなかったら印象が悪くなるのではないかも気にしなくても大丈夫です。
もし、今返信をするほどではないけれどちょっと気になる……という医院があった場合は、お気に入りに入れるなどしておくとよいでしょう。
クオキャリアの「スカウトメール」を活用しよう!
歯科衛生士専門の求人サイト「クオキャリア」でも、会員登録するとスカウトメールを受け取ることができます。
クオキャリアの「スカウトメール」の特徴
(1)メールが来るのは「社保完備」医院からのみ
すべてのスカウトが「社保完備」の医院からなので安心!さらに、新人の教育体制や待遇も整った優良医院ばかりです。「条件が悪く人気のない医院なのでは……」という心配はいりません!
(2)匿名だから安心
名前や連絡先など個人情報は医院には非公開。スカウト段階で医院が見られるのは、スカウト情報に登録されている希望条件や勤務地などのみです。求職者側から問い合わせや応募をしない限り、医院に個人情報が伝わることはありません。
(3)マッチングしやすい
機械的に一斉配信されるわけではなく、医院が求職者のスカウト情報を見て自院に合いそうな人に絞り込んで送信するため、見学先として検討したい医院が多いはず!
「スカウトメール」活用法
より自分に合った「スカウトメール」を受け取るためには、自分のプロフィールや希望の条件などを詳しく登録しておく必要があります。「いまいち自分の希望に合っていない医院ばかりからスカウトメールが来る」「たくさんスカウトメールが来すぎる」といった場合には、まずは登録情報をチェックしてみましょう。
スカウトメールの登録ステップ(1)「登録情報確認・変更」
右上の「≡」をタップし、マイページ「登録情報確認・変更」メニュー内の項目が正しく入力されているか確認しましょう。
スカウトメールの登録ステップ(2)「マイ条件&希望条件設定」
マイページ「マイ条件&希望条件設定」メニュー内の項目にできるだけ詳しく入力しましょう。選択形式の項目についてはすべて入力し、フリーの「自己PR」「備考」にも希望などを記載しておくと、自分の希望に合ったスカウトメールが来る可能性が高まります。
なお、「医院での就業経験」項目で「あり」を選択すると、就業経験について細かく入力する項目が出てきますので、転職希望の方はこちらにも入力しておきましょう。
スカウトメールの登録ステップ(3)「お気に入り」登録
多くの医院がスカウトメールの配信先を決める上で、「自院を“お気に入り”に登録している求職者」を基準の一つとしています。そのため、見学に行ってみたい医院や興味を持った医院については、ぜひ“お気に入り”登録をしておきましょう。
見学申し込みを考えていた医院から連絡が来ればラッキーですし、そこまでの関心度ではなかった医院についても、スカウトメールがきっかけとなって、自分に合っていることに気づけたりするかもしれません。
スカウトメールが来たらどうする?
求人内容をチェックし、関心の度合いによって下記のように対応しましょう。
見学や面接を申し込みたい場合
クオキャリアの該当医院の求人ページにアクセスし、応募フォームから連絡しましょう。その際、スカウトをもらったお礼も添えるとベター。またクオキャリアの応募フォームでは「医院への質問」もできるので、疑問がある場合はそちらから聞いてみましょう。
他の医院と比較して検討したい場合
「お気に入り」に追加しておくと、後で比較がしやすいでしょう。
全く関心がない場合
特に返信はしなくても問題ありません。
スカウトメールへの返信例文
もしスカウトメールを送ってくれた歯科医院に見学や面接を申し込みたい、質問をしたいと思ったら、下記のように対応しましょう。
返信例文(1)見学・面接を申し込む場合
このたびはスカウトメールをお送りいただき、誠にありがとうございます。
ぜひ、見学(と面接)の機会をいただきたいと思い、ご連絡いたしました。
何卒よろしくお願い申し上げます。
返信例文(2)聞きたいことがある場
このたびはスカウトメールをお送りいただき、誠にありがとうございます。
前向きに検討させていただきたいと考えておりますが、お聞きしたいことがありご連絡を差し上げました。
●(具体的な質問事項を記載する)
返信例文(3)返信が遅れてしまった場合
こちらの求人はまだ応募可能でしょうか。
であればぜひ一度、見学(と面接)の機会をいただきたいと考えております。
何卒よろしくお願い申し上げます。
まとめ:スカウトを上手に活用して、自分に合った医院を見つけよう!
ここまで、「スカウトメール」がどういうものなのかや活用の仕方について見てきました。
「スカウトメール」は怖いものでも、条件の悪い職場ばかりから来るものでもないことがわかっていただけましたでしょうか?
まだ求人情報を見始めたばかりの人にとっても、見学先の絞り込みに入っている人にとっても、「スカウトメール」は新たな医院を知り、選択肢を広げるきっかけになるはずです。
スカウトメールが来たら、「どんな医院かな?」「なぜ自分のところに来たのかな?」とちょっと興味を持って見てみましょう。
また、記事の中で記載したように、精度の高い「スカウトメール」を受け取るためのコツは、スカウト情報をきちんと登録しておくことです。また、気になった医院を“お気に入り”登録しておくのもポイント。「スカウトメール」をうまく活用して、自分に合った医院を見つけましょう!