気になる「休み」は、ココにも注目!|歯科衛生士知っとこ!職場の見極め塾#30

こんにちは!ライターのヤナギです。 これまでに10年以上、クオキャリアでたくさんの歯科医院を訪問したり、記事を執筆したりしてきました。
その経験から、歯科衛生士の皆さんに「自分に合った職場を選ぶためのヒント」をご紹介します。

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「毎週の休日」だけが休みじゃない!

就職先選びで重視する条件に「休みの多さ」を挙げる人も多いでしょう。
毎日をイキイキと過ごすためには、仕事にやりがいを感じられることはもちろん、自分の時間を充実させることも大切です。

さて、この「休み」をチェックするときに、あなたは求人情報のどんなところに注目しますか?
まず目が行くのが「週休◯日制」などと書かれている、「毎週決まって取れる休日」だと思います。
こうした毎週の休みについては、こちらの記事に詳しく書いてありますので、ぜひチェックしてみてください。

【Q&Aで解説】何日休める? 歯科衛生士の有給休暇事情
今回の記事では、こうした毎週の休みや、働く人の権利として設けられている年次有給休暇、産前・産後休暇など法定休暇以外の「医院が独自で設けている」休みについて紹介したいと思います。

※なお、同じお休みでも「休日」はもともと休みとして設定されている日、「休暇」は本来働く必要がある日を休みとして設定している日、と定義が異なります。休日か休暇かは医院により異なりますが、以下ではすべて休暇と記載しています。

長期休暇

多くの歯科医院では、お盆前後の時期と年末年始に、まとまった休みを設けています。
これらの休みは、「夏季休暇(夏休み)」「冬季休暇(冬休み)」と呼ばれています。

日数は、夏と冬、それぞれ5〜7日程度の連休が標準的です。
長期のお休みが連続で8日以上ある歯科医院は、「長く休めるな」という印象です。

お休みの時期を詳しく見てみると、年末年始は、ほとんどの歯科医院が休診となるため、冬休みはスタッフ全員が一斉に休みを取るケースが多いです。
一方で夏休みは、医院としての休診期間は設けず、スタッフが交代で連休を取る職場もときどき見られます。
こうした自由度の高い休みがあると、「お盆の時期を外して、空いているレジャースポットを満喫する」「友人や家族と休みを合わせて遊びに行く」など、自分らしい楽しみ方ができそうです。

また、夏と冬の他にも、ゴールデンウィークの休みをつなげて連休にしたり、「秋休み」を設けたりと、長期の休みを年に3〜4回用意している歯科医院もあります。
自分の時間を充実させられてしっかりリフレッシュでき、また仕事を頑張れそうですね!

バースデー休暇

福利厚生の一環として、「バースデー休暇」や「誕生日休暇」を設けている職場もあります。
“自分の誕生日がある月に、好きな日を選んで一日休める”というのがよく見られるパターンです。

誕生日や誕生月って、なんとなくウキウキする、という人が多いのではないでしょうか。
さらに特別な休みをもらえると、職場として誕生日をお祝いしてくれている気がして、なんだかうれしいですよね。
バースデー休暇を設けている歯科医院は、「スタッフを大切に考えている職場なんだな」と感じます。

旅行休暇・リフレッシュ休暇

以前に取材をしたある歯科医院では、5年目、10年目などの区切りの年に、「旅行のための休暇」と「旅行手当」を付与しているのだそうです。
旅行好きな私は、「とっても魅力的な制度だな〜」とワクワクしてしまいました!

この旅行休暇は、「◯年間お疲れさまでした」という感謝の気持ちの表れであると同時に、「普段とは違う場所に出掛けて、視野を広げてほしい」という狙いもあるのではないでしょうか。
他のスタッフがどんなところに旅行に行って、どんな経験をしたのかの話を聞くのも楽しそうです。

こうした職場は、歯科衛生士としてだけでなく、「人としても成長してほしい」という思いを持っているのだと思います。

今回紹介した「旅行休暇」のほかにも、同じように勤続年数の区切りの年に、「リフレッシュ休暇」などの名称で長期休暇を付与している場合もあります。

生理休暇

生理(月経)の際に、腹痛や頭痛が辛く、「家で休んでいたいな……」と思ったことのある女性は多いのではないでしょうか。
でも、「みんな辛いはずなのに、自分だけ休むのは気が引ける」「男性の院長になんとなく言いづらい」と考えて、我慢してしまう人もいるでしょう。

歯科医院の中には、毎月1回、女性スタッフ全員が「生理休暇」を取れる職場もあります。
こうした制度があれば、職場全体が「生理で休むのは当たり前」という雰囲気になるので、遠慮や恥ずかしさがなく休めてうれしいですね。

生理休暇を設けている歯科医院は、スタッフの健康や、女性の働きやすさを大切にしている職場だと考えられます。

※「生理休暇」は、労働基準法で定められている労働者の権利でもあります。ただし、労働基準法における生理休暇は「生理日の就業が著しく困難な」場合と限定されています。また、実際に生理休暇を請求している人が少ないという実態もあります。この記事で紹介している生理休暇は、女性スタッフ全員が、症状の有無に関わらず毎月取得できるという点で、福利厚生の一環として取り上げています。

研修参加のためのお休み

歯科医院で働いていると、医院の外で開かれる研修や勉強会に出てみたいなと思うこともあるでしょう。
こうした外部研修に参加する際、もともと自分の休日の日に行くことにしたり、出勤日であれば有休を使ったりする場合が多いです。

一方で、研修に参加した休日を出勤扱いにして振替休日を付与したり、有休以外に研修のための休みを付与してくれたりする職場もあります。
こうしたサポートがあると、「休日がつぶれるから、興味はあるけど参加しにくい」というハードルがなくなりますし、「仕事として認められた時間なのだから頑張ろう!」と、勉強へのモチベーションも上がりそうです。

こうした制度は、スタッフのスキルアップを応援している姿勢の表れだと言えるでしょう。

まとめ:休日・休暇にも、“その医院らしさ”が現れる

ここまで見てきたように、「毎週のお休み」以外にも、意外といろいろな休みがあるものです。
特に最近は、歯科衛生士の働きやすさアップのために、休日・休暇制度を充実させている職場が増えています。
普段の休みに加えてプラスアルファの休日や休暇があると、心身ともにゆとりを持って働くことができるのではないでしょうか。

また、こうした制度からも、その歯科医院が大切にしているものや、スタッフに対する姿勢が見えてきます。
求人情報を読み込む際には、ぜひ、「普段の休み以外の休日・休暇」にも注目してみてください。

※なお、この記事で紹介したような休日や休暇は、あくまで「お休み」についての規定であり、有給の場合(休んだ日の分もお給料が発生する)と、無給の場合(お給料は発生しないが、査定等にかかわる欠勤日数にはならない)があります。労働契約を取り交わす前に確認をしておくと安心です。


ヤナギ

ライター、インタビュアー

2010年よりクオキャリアのさまざまな媒体で歯科医師・歯科衛生士の取材や、求人原稿・インタビュー記事の執筆など、のべ6,000件以上を担当。歯科業界の採用事情に精通している。

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