【例文付き】歯科衛生士が内定を辞退する場合はどうする? ポイントと伝え方をご紹介!
応募した医院から内定通知をもらったけれども、改めて検討してみてもっと他の職場も探したくなったり、別のもっと志望度の高い医院からも内定が出たりすることもあるでしょう。
そんなときには、今回内定をくれた医院にはお断りの連絡をしなければなりません。でも「ちょっと言いづらい…」「医院に悪印象を持たれそうで怖い…」という方が多いのではないでしょうか。
この記事では、内定辞退をする際に気をつけたいポイントについてお伝えするほか、医院に連絡するときに使える例文をご紹介します。
※本記事は内定辞退を推奨するものではありません。応募に際しては情報収集をし、自分の希望の条件と相違がないかをよく確認してから申し込むようにしましょう。
目次
内定を辞退するときのポイント
(1)できるだけ早く行うこと
内定辞退が必要になった時点で極力早く連絡するのがマナーです。
また、内定承諾の期限が医院から示されている場合は、その期限内に返答しなければなりません。もし他院の選考が進んでいて、そちらの結果が内定承諾の期限に間に合わない場合は、回答期限の延長について相談しましょう。無断で期限を過ぎてしまうのはNGです。
(2)内定承諾前に辞退すること
「内定辞退」と「内定承諾後の辞退」は違います。
一般的に、内定を承諾する意思表示をすると雇用契約が成立するとされており、それをもって医院はその人を受け入れる準備を始めるため、「内定承諾後の辞退」は医院に多大な迷惑がかかることになります。そのため、内定を辞退するのは、あくまでも「内定承諾前」が原則です。
内定承諾後でも入職を辞退する権利自体はありますが、自分でも思いがけず事情や気持ちが変わってしまい入職の意思がなくなったというケース以外では、極力避けたいもの。「迷っているけれど、とりあえず承諾しておこう」といった軽い気持ちで内定承諾をして、後から辞退するようなことにならないようにしましょう。
(3)誠意をもって対応すること
内定を辞退すること自体は労働者の権利として認められていますが、医院側は歯科衛生士を採用するために計画を立て、募集や選考に時間もお金もかけています。
また内定辞退のやり方がまずかったことによって医院に悪印象が残った場合、学校や後輩に迷惑をかけてしまうかもしれません。
辞退の連絡をする際は、マナーに気を付け、内定を出してくれたことへの感謝とお詫びをしっかり伝えるようにしましょう。
内定辞退の連絡はメールと電話どちらがいい?
メールだと、担当者が見落としたり確認が遅れたりするリスクがあります。電話で連絡するほうが早く正確に伝えられ、さらに丁寧な印象にもなるためベターです。
それまでの選考の調整や内定の通知が電話だった場合は、電話を第一選択肢として考えると良いでしょう。
選考の調整や内定の通知がずっとメールだったという場合はメールでも問題はありませんが、まずメールで連絡した後に電話をかけるとより誠意が伝わるはずです。
電話で内定を辞退する場合
原則、伝言ではなく、担当者に直接伝えるのがマナーです。そのため医院の忙しい時間帯を避け、担当者につながりやすそうな時間にかけるようにしましょう。担当者が不在だった場合は、戻り時間を確認して再度かけ直します。相手から「こちらから折り返しさせましょうか?」「用件を伝えておきましょうか?」などと言われたりするかもしれませんが、その場合でも用件を伝言したりせずに、再度かけ直すと伝えましょう。
なお、電話なら早く確実に伝えられますが、話した内容が履歴として残らないのがデメリット。電話をした後にメールで改めてお詫びと感謝の気持ちを伝えると、より丁寧な印象になる上、記録として残るのでオススメです。
内定辞退の電話の流れ
①[自分の名前を伝え、担当者につないでもらう]
○○学校の○○と申しますが、採用担当の○○様はいらっしゃいますか?
②[担当者が出たら、対応可能が確認する]
お世話になっております。 先日、内定通知をいただきました○○学校の○○です。その件でご連絡させていただいたのですが、今お時間よろしいでしょうか?
③[内定のお礼と、辞退する旨を伝える]
このたびは、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございました。
大変申し上げにくいのですが、検討しました結果、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。本来なら直接お詫びに伺うところですが、電話でのご連絡となり申し訳ございません。
④[内定辞退についてのお詫びをする]
選考で貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような形になってしまい大変申し訳ございませんでした。面接をご担当いただいた院長先生をはじめ、採用活動に関わってくださった皆様には心から感謝しております。それでは失礼いたします。
メールで内定を辞退する場合
メールで内定辞退の連絡をする際に気を付けたいのは、下記のような点です。
なお、もし2、3日たっても医院から返答がない場合は見落とし等の可能性があるため、メールだけで終わらせず、電話をするようにしましょう。
【ポイント1】一目で内定辞退とわかる件名をつける
件名は、担当者が一目でメールの中身を理解できる内容にします。 中身が理解しにくい件名だと、その他のメールに埋もれて見逃されてしまい、トラブルに発展する恐れがあります。 「内定辞退の連絡」であることと、「誰からのメールであるか」がすぐにわかる件名にしましょう。
【ポイント2】内定のお礼・内定辞退のお詫びは丁寧に
医院は内定を出すまでに、採用コストと労力を費やしているため、内定者に対して大きな期待を抱いています。まずは、自分に期待をし、内定を出してくれたことについてお礼を述べます。それから、「それにも関わらず辞退することになって申し訳ない」という気持ちを伝えましょう。
【ポイント3】内定辞退の理由は具体的すぎなくてOK
一般的に、内定辞退の理由は簡単に伝えるだけで構わないと考えられています。特に「〇〇医院からも内定をもらったから」など他院のことや、医院を否定するようなことは言う必要はありません。「キャリアを考えて」「通いやすさを考えて」など自分側の事情を伝えるのがよいでしょう。
【ポイント4】メールでの連絡になったことを詫びる
昨今は、メールでのやり取りが主流になっており、内定辞退の連絡をメールですることが失礼にあたることはあまりないかもしれません。とはいえ、メールでの連絡を失礼に感じる医院がないとは言えませんので、お詫びを添えておくようにしましょう。
【ポイント5】医院の発展を祈念して締めくくる
改めて採用活動に対するお礼を述べつつ、医院の発展をお祈りする文章で締めくくります。「内定辞退を伝えたからOK!」ではなく、最後まできちんと誠意ある態度を示しましょう。
内定辞退メールの例文
件名:内定辞退のご連絡|○○衛生士学校 ○○○○
本文:
○○医院 院長□□○○先生(採用ご担当 ○○様)
お世話になっております。先日、内定通知をいただきました○○です。
うれしいお知らせをいただきながら大変恐縮ではございますが、
改めてキャリアについて検討した結果、内定を辞退させていただきたく思いご連絡を差し上げました。
書類選考や面接などに貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、
このようなご連絡となり誠に申し訳ございません。
本来であれば貴院へお伺いしてお詫びするところではございますが、メールでのご連絡となりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
面接をご担当いただいた院長先生をはじめ、採用活動に関わってくださった皆様には心から感謝しております。
末筆ながら、貴院の益々のご発展を心からお祈り申し上げます。
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まとめ
内定辞退そのものは、してはいけないものではありません。見学や面接を振り返って、「この医院じゃない」と思ったら、お断りしても法律上は問題ありません。
でも医院は、それまでのあなたの選考にコストや時間をかけています。「今後、働いたり関わったりすることはないから…」とおざなりな伝え方をしたりせずに、最後まで誠意ある姿勢で対応することが大切です。
内定辞退は、医院にとって残念な話をすることになるため、応募者側としても言いづらいものです。
できる限りその「断る」シチュエーションを避けたいという人は、応募をする前にその医院について細かく情報収集をし、自分の希望の条件と相違がないかをよく確認してから申し込むようにしましょう。