社保完備(社会保険完備)の求人って本当にいいの? 歯科衛生士が知っておきたい社会保険

募集要項を読む中でよく目にする「社保完備(社会保険完備)」。進路指導の際に、「社保完備」の医院に就職する方が良いとアドバイスされたこともあるかもしれません。
一方で、学生時代には社会保険を意識する場面がほとんどないため、「社会保険ってどういうこと?」「社保完備だとどんな良いことがあるの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。
そこでここでは、社会保険とは何かや「社保完備」のメリットについて見ていきます。

POINT

●「非社保完備=良くない職場」は誤解
●特に厚生年金と国民年金とでは、後の保障内容に差がある
●社会保険ありきではなく、キャリアプランと併せて検討すべき

社会保険とは

募集要項を読む中でよく目にする「社保完備(社会保険完備)」。 一般的に、社会保険とは「健康保険」と「厚生年金」の二つをかけ合せたものを指します。 歯科業界の場合、「健康保険」が「歯科医師国保」であっても、「厚生年金」の適用を受けていれば、社保完備といえるでしょう。

「健康保険」はけがや病気をしたときに、病院・医院で診察や治療を受けた費用のうち、原則7割を保険者が負担する制度(従って、本人負担は3割で済みます)でお馴染みです。

「厚生年金」は、原則65歳になった時に年金を保険者から給付してもらうために積み立てておく制度。通常、事業所(歯科医院)が社会保険の適用を受けることによって、そこで働く社員(スタッフ)が加入することになります。

原則として、社会保険の適用を受けていない歯科医院に就職すれば、健康保険と厚生年金には加入できません。

「社保完備」じゃない医院はダメ?

勘違いは禁物。「社会保険の適用を受けていない歯科医院はマズイ」という誤解はしないでください。 全ての歯科医院が社会保険の適用を義務付けられているわけではないので、社保完備か否かだけで職場の価値を判断するのは少々乱暴です。

なぜ「社保完備」の職場が良い?

健康保険と国民健康保険、厚生年金と国民年金ではそれぞれ補償の内容や手厚さが異なり、健康保険や厚生年金でしかもらえない手当があったり、もらえる金額が多かったりするというメリットがあります。
そして、社保完備の医院では、保険料の一部を職場が負担してくれるほか、保険料は給与から天引きされるので自分で支払い手続きをする必要もありません。

また「社保完備」は、逆に医院にとってはコストや事務上の手間となります。そこから考えると「社保完備」の医院は、コストや手間をかけてでも法律を重視し、スタッフを大事にしている医院であるとも言えるでしょう。

希望する医院が社保完備でなかったら?

まずは、加入が義務付けられている医院か否かスタッフ数を確認しましょう。法人になったばかり・スタッフ数が5名以上に増えたばかりで、社会保険の加入申請中というケースもあるかもしれません。
また、健康保険・厚生年金に加入していなくても、代わりに毎月「保険料の補助」を支給している場合もあるので、併せて確認しましょう。

国民健康保険、国民年金

健康保険と厚生年金のいずれにも加入していない歯科医院で働くのであれば、市役所・区役所で国民健康保険、国民年金に加入をすることになります。 給料からの天引きはなく、保険料を自分で収めます(社会保険を適用している歯科医院で働いている場合、自分が負担すべき保険料は給料から天引きされ、歯科医院が納付してくれます)。 一方で、病院などにかかった時の自己負担割合については、健康保険と国民健康保険との間に差はありません。

確かに保障内容に違いはあるが…

健康保険と国民健康保険、特に厚生年金と国民年金には、保障内容に違いがあります。
生活や将来の備えという面で、社保完備の医院が優れているのは間違いありません。
しかし、職場選びでいちばん大事なのは「自分が歯科衛生士としてどう活躍していきたいか」「どのような成長ステップを踏みたいか」ということ。“社保だけ”が選択の軸ではありません。
皆さんが充実した将来を築けるよう、クオキャリアは応援しています。

 

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