県外で&上京して就職するときのチェックポイント|歯科衛生士知っとこ!職場の見極め塾#33

こんにちは!ライターのヤナギです。 これまでに10年以上、クオキャリアでたくさんの歯科医院を訪問したり、記事を執筆したりしてきました。
その経験から、歯科衛生士の皆さんに「自分に合った職場を選ぶためのヒント」をご紹介します。

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“どこでも働ける”のが歯科衛生士の特徴の一つ

地元で就職するか、県外の都市部などで就職するか、迷っているという人も多いのではないでしょうか。

歯科衛生士は求人数が多いので就職先の選択の幅が広く、また、歯科医院は全国にあるため、“どこで働くか”の自由度が高いことも、歯科衛生士という職業の特徴です。
そのメリットを活かして、自分が「働いてみたい場所」や「住んでみたい場所」で就職するというのも、選択肢の一つになるでしょう。

今回の記事では、歯科衛生士が地元を離れて就職する際のメリットと、職場選びのポイントについて解説します。

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県外で&上京して就職するメリット

地元を離れて就職することのメリットは、主に次の4つが挙げられます。

1.希望に合った歯科医院を見つけやすい

「審美歯科に本格的に取り組んでみたい」「スタッフがたくさんいる大型歯科医院で働きたい」といった希望を持っている場合、地元ではそうした特徴を持つ歯科医院がない場合もあります。
一方、人が多く集まる都市部には、診療内容のバリエーションをはじめ、さまざまなスタイルの歯科医院があるので、自分の希望に合った歯科医院を見つけやすくなります。

例えば、首都圏にはこんな歯科医院があります!

  • 超有名なターミナル駅から徒歩5分の場所にある、審美歯科・自由診療専門の美容サロンのようなクリニック。
  • 歯科衛生士だけでも約30名、歯科技工士や事務スタッフも多く勤務する、ビルを丸ごと使った大型クリニック。
  • インプラントのオペが毎日行われるクリニック

2.勉強会に参加しやすい

歯科衛生士としてスキルアップするために、就職してからも勉強を続けたい、という人も多いでしょう。

さまざまな団体が開催する勉強会やセミナーの多くは、東京や大阪などの大都市の会場で開催されます。
そのため、首都圏や関西圏に住んだり働いたりしていれば、外部セミナーに気軽に参加できるというメリットがあります。

ただし、地方でも、セミナーへの交通費や宿泊費を補助してくれる歯科医院もあるので、そうした場合は都市部のセミナーにも参加しやすそうです。

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3.生活面で自立できる

一人暮らしをすると、必然的に身の回りのことを自分でやるようになります。
生活リズムなどの時間管理、食事・掃除・洗濯といった生活の習慣やスキルが身につくことはもちろん、家の賃貸契約やご近所付き合い等も自分一人でやることになり、自立した社会人になれるでしょう。
いずれ地元に戻るつもりでも、一度は一人暮らしを経験しておくのも社会勉強になりそうです。

4.趣味を充実させられる

「とにかくディズニーリゾートが大好き! 毎月通いたい!」「マリンスポーツが好きだから海の近くに住みたい」など、“趣味”と“住む場所”が密接に関わる人もいるでしょう。
プライベートを充実させることは、仕事を頑張る上でも、人生を楽しむためにも、とても大切です。
熱中していることや、好きなことがある人は、それを重視して住む場所を選ぶのも良いでしょう。

県外で&上京して就職する際のポイント その1:場所をしっかり吟味する

さて、ここからは、実際に県外や都市部などで就職先を探す際の、就職活動のポイントをチェックしていきます。

まずは、基本となる「場所」についてです。
就職先や住まいの「場所」を決めるときには、ぜひ、次の3つを意識してみてください。

1.最初に、そのエリアについてざっくり理解する

土地勘のない場所で、働く場所や住む場所を探すのは、想像以上に難しいものです。
そこでオススメなのが、そのエリアに住んでいる友達や親戚、住んでいたことのある先生などに、その場所についてのざっくりとした情報をもらうこと。

「このあたりが住宅街で、この駅周辺はお店がたくさんある繁華街」
「この沿線は大学が多く、学生さんもたくさん住んでいるから家賃が安め」
「◯◯区はオフィス街だから、ビジネスマンがたくさんいる」

など、まずはその土地の基本的な理解を深めておくと、“働いてみたい場所”“住んでみたい場所”がなんとなく見えてくるかもしれません。

2.通勤のしやすさをよく考えて住まいを決める

慣れない土地での就職でやりがちな失敗が、「家から職場まで、意外と通いにくかった」ということです。
地図上では近くても、実は電車の乗り継ぎが何度も必要だったり、駅まで遠かったり、電車がすごく混む路線だったりすることがあるのです。

そのため、職場と住む場所の候補がある程度決まったら、まずは乗り換え検索で所要時間やルートをチェックしましょう。
そして可能であれば、実際に通勤に使うのと同じ曜日や時間帯で、住まいから職場までの交通機関を利用してみることがおすすめです。

3.帰省のしやすさを考える

就職して特に最初のうちは、数日の連休を使って実家に帰ったり、地元の友達と遊んでリフレッシュしたりする機会も多いでしょう。
帰省で使う新幹線の駅や空港へのアクセスが良い立地だと便利ですし、「すぐ帰れる」という安心感を得られ、一人暮らしの不安を減らせそうです。

県外で&上京して就職する際のポイント その2:サポート制度が充実している職場を選ぶ

実家を出て一人暮らしをするとなると、家賃や光熱費など、どうしても金銭面での負担が大きくなります。
特に都市部では家賃が高額のことが多いので、事前に相場を調べて、心構えをしておきましょう。
歯科医院によっては、以下のような補助制度を設けているところもあるので、引っ越しを伴う就職を考えている方は、ぜひチェックしてみてください。

サポート制度1 家賃補助

家賃の一部、まれに全額を医院が負担してくれる制度です。
ほとんどの場合、多くて数万円までの上限金額が設けられています。
「医院から徒歩圏内に住んだ場合」などの条件がある場合や、「家賃補助か交通費支給の選択制」という場合もあるので、募集要項などでよく確認しておきましょう。

お金のことなので医院に確認しにくいと感じるかもしれませんが、
「金銭面で負担が大きいので、一人暮らしをするか迷っています。それでも、貴院の◯◯というところに魅力を感じてぜひ応募したいと考えているので、家賃補助制度について詳しく伺っても良いでしょうか」
というように、「貴院で働きたい」という気持ちをしっかり伝えた上で尋ねれば、「家賃補助が目当てなのではないか」というマイナスの印象にはならないはずです。

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サポート制度2 引っ越し補助金

見落としがちですが、引っ越しの際には、住宅の初期費用や引っ越し費用、生活家電の購入などで、数十万円のお金がかかることもあります。
歯科医院の中には、このための費用を支給してくれるところもあります。
こちらも上限金額がある場合がほとんどなので、確認しておきましょう。

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サポート制度3 社宅・寮

規模の大きな歯科医院では、スタッフ用の寮を設けているところもあります。
中には、「光熱費や食費も込みで、寮費が月15,000円」なんていう破格の寮も!

寮は、金銭面での負担が抑えられるのはもちろんのこと、それに加えて安全面や、食事付きであれば食生活面でのサポートが充実しているので、「親に一人暮らしは認めてもらえなかったけれど、寮ならOKをもらえた!」というケースも。
また、皆さんの中には集団生活が不安だという人もいるかもしれませんが、「慣れてしまえば意外と自由度が高くて楽しい」と話す先輩が多いです。

なお、「寮」「社宅」という記載であっても、実際は医院所有の一般的なマンションであったり、希望の物件を医院で借り上げてくれたりするケースの場合もあります。
「社宅・寮あり」と記載されている場合は、具体的な内容をしっかり確認しておきましょう。

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県外で&上京して就職する際のポイント その3:条件「以外」の安心ポイントもチェックする

こうした金銭面のサポートももちろん助かりますが、実は一人暮らしの一番の“困りごと”は、「心細さ」かもしれません。
知り合いもおらず、土地勘もない場所で、しかも慣れない仕事を初めてする、というのは、メンタル面でも大きなストレスがかかります。

そこで、医院選びの際には、「気持ちの面でも安心できる職場かどうか」を大切にすると良いでしょう。
例えば、

  • 同じ学校や、同じ地方出身の先輩がいる
  • 一人暮らしのスタッフや、医院の近隣に住んでいるスタッフが多い
  • 面接や見学の際に、「一人暮らしで困ったらなんでも聞いてね」などの声掛けをしてくれた
  • 院長やスタッフが物件探しを手伝ってくれる

といった職場なら、安心して一人暮らしを始められそうです。

中には、「風邪で仕事を休んだら、同僚が差し入れを持ってきてくれた」という心温まる経験をした先輩も。
地元を離れて就職を考えている人こそ、職場の雰囲気や人間関係はしっかりチェックしておくと良さそうです。
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まとめ:就職は環境を変えるチャンス

就職は、新しい環境に飛び込んでみる大きなチャンス。
「この町で一度働いてみたい」「こんなスキルを身につけて、こんな歯科衛生士になりたい」という自分の“憧れ”に、大きく近づける機会でもあります。
また、ありきたりですが、一度実家を離れてみることで、家族のありがたさを実感できる、という良さもあるでしょう。

ただし、県外での就職や上京しての就職は、就職活動がしにくいというデメリットもあります。
一度にたくさんの医院を比較検討できる合同就職説明会を利用したり、夏休みに複数の医院へまとめて見学に行ったりするなど、しっかり計画を立てて臨みましょう。

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ヤナギ

ライター、インタビュアー

2010年よりクオキャリアのさまざまな媒体で歯科医師・歯科衛生士の取材や、求人原稿・インタビュー記事の執筆など、のべ6,000件以上を担当。歯科業界の採用事情に精通している。

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