選ばれる理由は「真心」と「技術」

私の両親は会社員なので、特に歯科に関わりのある環境で育ったわけではありません。「手先の器用さを活かして、人のためになる仕事がしたい」と考えるうちに、歯科医師という職業にたどり着きました。歯学部卒業後は首都圏の開業医に勤務して腕を磨き、インプラントセンターのセンター長も経験しました。

当初から開業を漠然とイメージしてはいましたが、具体的に考え始めたのは、卒後10年を目前にしたころ。物件を探し始めるとすぐに理想的な場所が見つかり、良いスタッフも採用できるなど、開業準備は順調に進みました。そうして1年も経たないうちに当院がオープン。ただ、資金はすべて貯金と融資で賄ったので、その点は少し大変でしたね。医院名には「真心を込めた診療をしたい」という思いを込めました。

開業まではスムーズでしたが、初めは集患に苦労しました。まだSNSが普及していなかったため口コミの効果は限定的で、ホームページが頼りでした。その中でも少しずつ患者さんが増えていった理由は、やはり〝真心〞にあったと思います。患者さんの不安や要望にしっかり耳を傾け、納得してもらう治療をすることが、当院の強みとなりました。

それと同時に、もちろん技術力の高さにもこだわってきました。口腔外科や矯正の担当医をそろえ、かなり難しい症例でも院内で完結できる体制を構築。通常の一般歯科〝以上〞の診療を提供できていると自負しています。口腔崩壊を起こしていた患者さんに対して、これまでの経験と技術を駆使して丁寧に治療を進め、「人生が変わった」と喜んでもらえたときは感慨深かったですね。

決して派手な転機はありませんでしたが、毎日コツコツと努力と実績を積み重ねてきたことが、今につながっています。これからも〝患者さん第一〞を貫き、「歯医者といえばデンタルオフィス心」と言ってもらえるような存在を目指します。