女性に優しい歯科医院を本気で作りたいと思った

大学時代から口腔外科に関心があり、卒業後は大学病院の口腔外科に勤務していました。でも次第に「自分の〝城〞を持って、自分のスタイルで診療をしたい」という気持ちが芽生え、思い切って地元での開業を決意しました。とはいえ、お金もないし、土地もない。本当に1人でやっていけるのか不安もありました。そこでまずは信頼のおける税理士さんを探すことから始め、2年ほどの準備期間を経て開業。どうせやるなら規模を大きくしたかったので、開業後は早期に法人化も行いました。

開業にあたって掲げたコンセプトは、女性院長という特徴を活かして、妊娠中からお子さんが大きくなるまで〝女性にとことん寄り添う歯科医院〞です。例えば、不妊治療をしている患者さんから、安心して麻酔ができる期間が限られているという悩みを聞くこともあります。そうしたデリケートな事情は、男性歯科医師には話しづらいはず。また、子どもも、小柄な女性歯科医師の方が、比較的怖がらずに治療を受けられることが多いです。そこで当院は、女性や親子連れが安心して通える、アットホームな環境づくりを意識しています。診療内容も患者さんの心身にできるだけ優しいことを大切にし、可能な治療方法をすべてお伝えした上で、患者さんの思いを尊重した治療を行っています。

そして同時に、女性が安心して長く働ける環境づくりにも、非常に力を入れています。産育休が取りやすいことはもちろん、復帰後のサポートも重視。お子さんの学校行事や急病のときには、気兼ねなく休める体制と風土を作っています。幅広い年齢層のスタッフが助け合って働いており、とても雰囲気が良いですよ。

こうした医院づくりの成果か、ありがたいことに患者さんの定着率が高く、開業当初3台だったユニットも、6年目の今は9台に増やすことができました。これからも、女性ならではの視点を活かして、女性に寄り添った歯科医療を追求し続けます。