違う世界が視野と価値観を広げ 相手の立場に立った治療へ

幼い頃に出会った歯科医師の先生が患者さんからとても信頼されていて、その姿に憧れて歯科医師をめざすように。高校では理系に進んで受験に臨んだものの、志望校不合格という挫折を味わいました。私の目標は、この道に進むきっかけとなった先生のように患者さんから信頼される存在になること。そのため、受験の失敗を成長のチャンスと捉え、視野や世界観を広げるために敢えてまったく異なる社会学部への入学を決めました。ここで1年間、歯学部に再チャレンジするための勉強に取り組みながら、社会学部生としての学びにも全力投球。それまで同じ理系職をめざす友達と理系の勉強に打ち込んできた私にとって、文系の学びは新鮮でした。学部の勉強と受験勉強の両立は大変でしたが、効率的でメリハリのある時間の使い方をすることで集中力がアップし、念願の歯学部に入学できました。

学生時代は友人にも恵まれ、充実した毎日を送りました。研修では抜歯への抵抗感をなくしたい気持ちと、有病者の治療を経験したいという想いから総合病院の口腔外科を希望し、その後は実践力を身につけるべく一般歯科に入職。さらにスキルアップするため幅広い診療を行う当院に転職と、自身の成長に合わせて環境を変えてきました。

当院の患者さんは乳幼児から高齢者まで幅広く、症例も多種多様。一人ひとりの状態に合わせてベストな提案をするため、あらゆる治療法を探ります。その際に私が心がけているのは、つねに患者さんの立場に立って考えること。理想論だけに固執せず、相手の状況に応じて臨機応変な対応ができたときは、まわり道をしたことも含め、今までの経験が自分の土台となっているように感じます。目下の目標は、判断に迷ったとき複数の選択肢を示しアドバイスしてくれる先輩のような存在になること。これからも患者さん一人ひとりに寄り添った治療をするため、多くのことを学び、自分らしく成長していきたいですね。