“歯科にとらわれない” その柔軟さが自分の強み

私は歯科医師になる前、ゼネコンで働いていたんです。大学を出て就職し、現場監督をしていました。その中で、従業員の健康管理にも関わっていたんです。建設現場で働く人たちは、身体が資本。健康の重要性を肌で感じ、医療の道を志しました。こうした経緯があるため、「全身疾患を診られる歯科医師」という意識が常に私のベースにあります。

開業を意識し始めたのは、勤務医として4～5年ほど経験を積み、基本がある程度固まったころです。当時はコロナ禍真っ只中で、周りからは猛反対されました。でも私は逆に、「今しかない」と思ったんです。今開業するのであれば、既存の医院に負けない、感染対策を徹底した歯科医院を作れますから。不安よりも、「やるぞ」という気持ちしかなかったですね。

開業後はありがたいことに、多くの患者さんに恵まれました。慣れないスタッフと共に対応するのは大変でしたが、その苦労を通して、マネジメント力も、経営者としての覚悟も鍛えられました。医院経営にあたって意識しているのは、歯科以外の世界にも目を向けて、一般企業でも通用するような組織を作ることです。特に、従業員が働きやすい環境づくりに力を入れ、社労士にも相談しています。理想としているのは、歯科医師や歯科衛生士が「プレーヤー」として診療に力を発揮し、歯科助手や受付スタッフがマネジメントを担うシステム。最近は少しずつ、その体制に近づいています。

当院が目指しているのは、「地域の一次医療機関」として、口のことで困ったときにまず頼れる場所であることです。そのために、スピード感は持ちつつも、丁寧な対応、丁寧な治療を大切にしています。開業後の3年間で来院した患者さんは、約7,500名。これだけ多くの患者さんと接し、多岐にわたる症例を経験できることは、スキルを磨きたいドクターにとって絶好の環境ではないでしょうか。情熱を持って診療に打ち込みたい方を、お待ちしています。