先輩はどうしてた? “マッチング”フロー徹底解説 後編
【歯科医師臨床研修マッチングプログラム】今さら聞けない"マッチング"の基本とリアル #2 会員限定「6年生になったらマッチングが始まるのは知っているけれど、実際に何をするのかわからない…」。
そんな歯学部生の声に応え、歯科医師臨床研修マッチングのすべてを解説! これさえ読めば、自信をもって新年度を迎えられるはずです。
第1回・第2回では、6年生の4月から始めるマッチングの流れを、研修を終えた先輩たちの実体験とともに紹介します。
さらにBRUSH編集部に寄せられた「マッチングうわさ話」も必見。信じるか信じないかはあなた次第です!
6年生の4月からでも間に合う! 月別マッチングスケジュール
4~9月のスケジュールは前編をチェック!
<10月>臨床研修先が決定
学生・施設がそれぞれ登録した希望順位に沿って、一定のアルゴリズムのもとマッチングが行われます。お互いの希望が一致していなければマッチしませんが、希望が優先されるのは学生側。
下の図を見てみると、鈴木さんは1位をB施設、2位をA施設に指定しています。A施設は鈴木さんを1位にしていますが、学生の希望が優先されるので、鈴木さんは第一希望であるB施設とマッチすることになります。
マッチング結果は、「歯科医師臨床研修マッチングプログラム」で発表されます。結果を確認したら、すぐに施設側へお礼のメールを送りましょう。その後仮契約書を交わし、国家試験合格後に本契約となります。
マッチングうわさ話
空きがあれば後から潜り込める!?
第一志望の施設とマッチできなかった…でも、あきらめるのは早い! 一説によると、研修予定だった学生が国家試験に落ちた場合は、その枠に潜り込めることもあるんだとか。どうしても第一志望の施設に行きたい場合は、国試後に一度電話をかけてみるのも手かもしれません。
<10~3月>2次マッチング
1次募集でアンマッチしたら、2次募集を行っている施設を探します。歯科医師臨床研修プログラム検索サイト「D-REIS」で空席のある施設がわかるので、早めにチェックしておきましょう。
2次マッチングはシステムを利用せず、直接施設と連絡を取って選考を申し込みます。選考は募集人数が埋まるまで随時行っているところが多数。希望通りの施設は少なくなってくるかもしれませんが、今は勉強に集中したいという人は国試後にゆっくり決める方法もあります。
マッチングうわさ話
4月以降でもマッチングできる!?
マッチできないまま新年度になってしまっても、まだチャンスは残っている!? 実は、研修の始まる4月以降でも募集を続けている施設があるそうなんです。
4月の途中で研修を始めれば、出遅れた分に有休を充ててもらえるんだとか。1年間の空白をつくらないためにも、ギリギリまで粘ってみてください!
<4月>いよいよ研修開始!
研修内容は施設やプログラムによってさまざまですが、治療を担当することにも、アシストすることにも必ず学びはあるものです。
また他大学出身の歯科医師と出会い、人間関係を広げられるのも臨床研修のいいところ。歯科医師として初めの1年間を有意義に過ごし、研修後の就職に向けて準備をしていきましょう。
<はいと答えた人>その理由は?
●苦しいこと含めて、口腔外科を一度経験できてよかったから(私立大学/総合病院)●しっかり教えてくれるし、症例数が多かった(国立大学/開業医)●一生の友達ができた(私立大学/他大学附属病院)●研修医からの要望に対してもある程度答えてくれるため(私立大学/出身大学附属病院)●自由度が高く、自分のやりたいように治療できた(国立大学/開業医)●すべての科を回れたので、出会う先生が多かったところです(国立大学/出身大学附属病院)
<いいえと答えた人>その理由は?
●パワハラがあった(私立大学/開業医)●手技を経験するタイミングに恵まれなかった(私立大学/総合病院)●先生がやめすぎて人が足りないため教育が行き届かない(私立大学/出身大学附属病院)●協力先で怒涛のパワハラを受けた(国立大学/出身大学附属病院)
※(出身大学/研修先)
「いいえ」の理由には、「パワハラ」という言葉がちらほら…。もしそんな状況に置かれてしまったら、一人で抱えず信頼できる先生や先輩に相談してください。
これからマッチングを迎える皆さんへ、先輩からのアドバイス
すでに研修を終えた先輩歯科医師の皆さんに、マッチングを控えた後輩に伝えたいことを伺いました。経験者だから言えるリアルなアドバイスを、ぜひ参考にしてください!
マッチングの流れはよくわかりましたか? 今はまだ不安を抱えているかもしれませんが、しっかり情報収集し、自分の将来を考えていけば、きっと良い結果が待っているはずです。
先輩の体験談も参考にし、ぜひ4月からスタートダッシュをかけてください!
監修/野田太世 企画協力/AP(歯学部生エディターズ) 文/編集部
※「マッチングうわさ話」は現役歯科医師からの口コミを収集したものです。公式な情報ではありませんのでご注意ください。