スポーン!と飛ぶ入れ歯に思わず悲鳴『スペル』
コマティーのドキドキ歯ネマ #2歯学部生の中には、勉強や実習のことが気になって、なかなか一息つけないという方も多いはず。そんなときは、映画の世界に入り込むのが一番! 登場人物と一緒に“ドキドキ”すれば、現実のことなんて頭から吹き飛んでしまうものです。
…とはいえ、どうしても作品内の歯に注目しちゃうのが歯学部生のサガ。そんな皆さんのために、BRUSH編集部きっての映画好き・コマティーが、歯学部生にピッタリな“ドキドキする歯ネマ(CINEMA)”をご紹介します!
怖がりな人にこそ観てほしい「笑えるホラー」
2002年の『スパイダーマン』が大ヒットし、一躍ハリウッドを代表する監督となったサム・ライミですが、もともとは伝説的作品『死霊のはらわた』でデビューを果たしたカルトホラー畑の人。本作は、そんな監督が原点であるホラーに回帰した一作です。
銀行で融資を担当する主人公クリスティンのもとに、ある日不気味な老婆がやってきます。老婆は貧しく、家が差し押さえられてしまったためローンの返済を延長してほしいと懇願しますが、昇進を願うクリスティンはやむなくこれを拒否。
激怒した老婆は、仕事帰りの彼女を襲い、上着のボタンを引きちぎると「次はお前が私に請いに来ることになる」と言い残して去っていきます。
そして、その日からクリスティンの周りでさまざまな怪奇現象が起こり始めるのでした―。
「奇妙な人物の恨みを買い、呪われる」というホラー映画の王道ともいえる展開ではありますが、注目したいのはユーモラスな呪い描写の数々。
ケーキの中から眼球が覗いたり、老婆の腕が口の中にズボっと入ってきたり、突然鼻血が勢いよく噴き出して上司を血まみれにしたり…。「うわぁ」と顔をしかめつつも、思わず笑いがこぼれてしまう、まさに「B級ホラー」な仕上がりが魅力です。
呪いの行く末がどうなるのかは、観てのお楽しみ。ホラー映画の入り口として、怖がりな方にこそオススメしたい作品です。
この映画の“歯ネマ”ポイント
さまざまな“気持ち悪~い”描写の中でも、特に印象に残るのが老婆の歯!
最初に登場する銀行のシーンから、わざわざ入れ歯を外して見せてくれるのですが、これがまた糸を引くほどネトネトに汚れています(頼むからケアして…)。
さらにクリスティンを襲うシーンでは、鋭く尖ったボロボロの入れ歯にレベルアップ。怖がらせるために付け替えてきたのかな? と考えると、少し可愛く思えてくるから不思議…。死闘の末、その入れ歯がスポーン!と飛ぶシーンはある意味圧巻です!
その後もクリスティンの顔に噛みついたり、大量の虫を口から出したり、緑の液体をドボドボ吐いたりと、口を使った技(?)をたくさん繰り出していく老婆。気づけば、次は何をしてくれるのかとワクワクしている自分がいます。クリスティン、ごめん。
『スペル』(Drag Me to Hell)
2009年/アメリカ
監督:サム・ライミ
脚本:サム・ライミ、アイヴァン・ライミ
出演:アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング 他
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