撮影のために抜歯! ブラピの役者魂に注目『ファイト・クラブ』
コマティーのドキドキ歯ネマ #1歯学部生の中には、勉強や実習のことが気になって、なかなか一息つけないという方も多いはず。そんなときは、映画の世界に入り込むのが一番! 登場人物と一緒に“ドキドキ”すれば、現実のことなんて頭から吹き飛んでしまうものです。
…とはいえ、どうしても作品内の歯に注目しちゃうのが歯学部生のサガ。そんな皆さんのために、BRUSH編集部きっての映画好き・コマティーが、歯学部生にピッタリな“ドキドキする歯ネマ(CINEMA)”をご紹介します!
生きている実感とは?
人生の本質を問う衝撃作
『ソーシャル・ネットワーク』や『ゴーン・ガール』で知られるデヴィッド・フィンチャー監督最大の問題作。物質主義に疑問を呈するストーリー、斬新な映像、そして誰もが衝撃を受ける展開で、20年以上前の作品ながら今でも多くのファンを獲得しています。
大手自動車会社に勤める主人公、“僕”(エドワード・ノートン)。高級マンションに住み、おしゃれなインテリアやブランド品に囲まれて一見満ち足りた生活をしていますが、長らく原因不明の不眠症に悩まされていました。
そんなある日“僕”は出張へ向かう飛行機の中で、謎の男タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)に出会います。「その気になれば爆弾も作れる」というダーデンに、“僕”は魅力を感じるのでした。
出張から帰ると自宅のマンションが爆発事故に巻き込まれており、すべてを失った“僕”はダーデンに助けを求めます。ダーデンは“僕”に「物から解放されろ」と言い、さらに自分を思いっきり殴ってくれと頼んできます。“僕”はためらいながらもダーデンを殴り、殴り返され、痛みを感じることで生きている実感を得るのでした。
そして殴り合いは徐々にメンバーを増やし、やがて大勢の男たちが一対一で殴り合う“ファイト・クラブ”へと変貌していき…。
暴力的なシーンばかりが取りざたされがちな本作ですが、その中に込められているのは「周りに惑わされず、自分の人生を生きろ」というメッセージ。
ダーデンがコンビニの店員に銃をつきつけて「本当は何になりたかったのか」と問い、獣医だと答える彼に「6週間後に獣医の勉強をしていなければ殺す」と言うシーンは非常に印象的です。
また本作が人気である所以は、ダーデンを演じるブラッド・ピットがあまりにも“かっこよすぎる”ことにもあります。
カリスマ性があり、危険な雰囲気に満ちたダーデンは、まさに彼のハマり役。
殴り合いのシーンで披露される鍛え上げられた体には、男女問わず見とれてしまうはずです!
この映画の“歯ネマ”ポイント
そんなブラッド・ピットですが、本作の撮影になんと前歯を抜いて臨んだという逸話もあるんです。
怪しい役柄のためニッコリ笑うシーンはないものの、中盤以降によく目を凝らしてみると、口の隙間に暗い穴ぼこが…。
作品のために体を張る姿にはあっぱれとしか言いようがありませんが、「健康な歯を残す」ために頑張っている皆さんにとってはちょっと複雑かも?
『ファイト・クラブ』(Fight Club)
1999年/アメリカ
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジム・ウールス
出演: エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム=カーター 他