【大人の歯科医師検定】ちょっと面倒なタイプの患者さんとの平和な接し方
石原壮一郎の「ダメ歯科医師と大人歯科医師の分かれ道講座」 #6 会員限定【答2】
- 女性スタッフに「君が愛想よくするから調子に乗るんだよ」と注意する
・・・・・0点 - 「Bさん、ナンパはやめてくださいね(笑)」と冗談っぽい口調で釘を刺す
・・・・・5点 - 「恐縮ですが、治療中の私語はお控えください」と事務的な口調で伝える
・・・・・3点
【解説】
この手の人は、どこにでもいます。本人としては「場の雰囲気を和ませたいだけでヘンな下心はない」というスタンスですが、ハタ目にはそうは見えません。ただ、たいていの場合は明確なセクハラ発言をするわけではないので、どう注意していいのか悩みます。
当人に注意しづらいからといって、①のように被害者である女性スタッフ側に注意するのは最悪。とりあえず無難に対応するしかない彼女たちには、何の落ち度も責任もありません。即座に「この先生には付いていけない」と見切りを付けられるでしょう。
事務的に注意する③でも効果はあるでしょうが、そう言った手前、Bさんがいるときはギスギスした雰囲気で治療しなければならなくなります。ここは②のように冗談っぽい口調で、しかもギクッとさせつつ注意するのがオススメ。「違うよ~」とか言いつつ、ナンパと見られないようにしようと、次からは無駄に話しかけることを控えてくれそうです。
【判定】
2問の合計は何点でしたか?
10点のあなた……大人歯科医師度90%。油断せず、さらなる高みを目指しましょう。
5~8点のあなた……大人歯科医師度50%。気を引き締めて、いっそう精進しましょう。
0~3点のあなた……大人歯科医師度10%。大丈夫。伸びしろが大きいということです。
今回の判定はいかがでしたか? 間違った選択をしてしまっても大丈夫。
毎回しっかり復習すれば、患者さんやスタッフに信頼される歯科医師に成長すること間違いなしです!
次回こそは、2問で10点満点を目指しましょう!
著者
石原壮一郎
コラムニスト。1963年三重県生まれ。デビュー作『大人養成講座』をはじめとして、『大人力検定』『大人の言葉の選び方』など、大人をテーマとした数多くの書籍がベストセラーに。雑誌・新聞・ウェブ、テレビ出演などを通じて、大人としてのコミュニケーションのあり方を提唱。日本の「大人シーン」を長年にわたって牽引している。また「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」として、全国の人々に故郷の魅力をあの手この手で伝えている。2023年5 月に日常会話にひそむ「失礼」をあぶり出した最新刊『失礼な一言』(新潮新書)が発売!
イラスト/中根ゆたか
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