【大人の歯科医師検定】職場の先輩との微妙な会話を平和に乗り切る
石原壮一郎の「ダメ歯科医師と大人歯科医師の分かれ道講座」 #4 会員限定【答2】
- 「新米でもいちおう歯科医師なので、みなさんよりは多いかもしれません」
・・・・・0点 - 「まだ半人前ですから……。早く仕事を覚えられるようにがんばります」
・・・・・5点 - 「それはないと思いますよ。〇〇さんたちあってのクリニックですから」
・・・・・3点
【解説】
給料の額も、なかなか微妙な話題です。実際は、長く働いている歯科衛生士さんよりも、新米の歯科医師のほうが給料が高いケースが多いでしょう。かといって①は、あまりにも傍若無人なセリフ。人として大切な何かが欠けていると言わざるを得ません。
そう言ってきた歯科衛生士さんは、給料の額を知りたいわけではなく、暗に「ぜんぜん役に立たないくせに高い給料もらえるのは、誰のおかげだと思ってるんだ。ちょっとは申し訳なく思え」と言いたい可能性が大。ここは②のように、給料の額については巧みにスルーしつつ、お世話になっている自覚はあることを伝えておきましょう。
③も、いちおう配慮が込められた返しではあります。ただ、本気で自分のほうが給料が安いと認識しているように聞こえたら、相手はモヤモヤしてしまうかも。「〇〇さんたちあっての~」も、やや取ってつけたように聞こえそうです。
【判定】
2問の合計は何点でしたか?
10点のあなた……大人歯科医師度90%。油断せず、さらなる高みを目指しましょう。
5~9点のあなた……大人歯科医師度50%。気を引き締めて、いっそう精進しましょう。
0~4点のあなた……大人歯科医師度10%。大丈夫。伸びしろが大きいということです。
今回の判定はいかがでしたか? 間違った選択をしてしまっても大丈夫。
毎回しっかり復習すれば、患者さんやスタッフに信頼される歯科医師に成長すること間違いなしです!
次回こそは、2問で10点満点を目指しましょう!
著者
石原壮一郎
コラムニスト。1963年三重県生まれ。デビュー作『大人養成講座』をはじめとして、『大人力検定』『大人の言葉の選び方』など、大人をテーマとした数多くの書籍がベストセラーに。雑誌・新聞・ウェブ、テレビ出演などを通じて、大人としてのコミュニケーションのあり方を提唱。日本の「大人シーン」を長年にわたって牽引している。また「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」として、全国の人々に故郷の魅力をあの手この手で伝えている。5 月に日常会話にひそむ「失礼」をあぶり出した最新刊『失礼な一言』(新潮新書)が発売!
イラスト/中根ゆたか
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