【大人の歯科医師検定】院長のやり方に疑問がある。どう指摘すればいいか?
石原壮一郎の「ダメ歯科医師と大人歯科医師の分かれ道講座」 #10 会員限定【答2】
- 「スタッフのために言ってるのはわかるけど、少しマイルドにしてみたら」
・・・・・3点 - 「今は時代が違うんだから、あんな言い方してたら誰だって辞めちゃうよ」
・・・・・0点 - 「どうすればスタッフがもっと定着してくれるか、一緒に考えてみない?」
・・・・・5点
【解説】
勤務しているクリニックの院長が父親というケースは、けっして珍しくありません。親子だから意見を言いやすい部分もあれば、親子だからこその難しさもあります。そして、時代の変化によって、今までのやり方が通用しなくなっているケースも、けっして珍しくありません。院長としては、よかれと思って厳しく指導しているつもりなのでしょう。しかしスタッフの定着率の低さが、やり方に問題があることを如実に示しています。
院長も、定着率を上げなければという気持ちはあるはず。ここは③のように、右腕であり後継者であり子どもでもある立場から、まずは一緒に考えることを提案するのがベスト。話し合う中で、口調の荒っぽさについて徐々に話題にしてきましょう。いきなり②のように“本当のこと”をズバッと言っても、反発を招くだけで改善にはつながりません。顔を立てつつ苦言を呈する①だったら、反省につながる可能性はあります。
【判定】
2問の合計は何点でしたか?
10点のあなた……大人歯科医師度90%。油断せず、さらなる高みを目指しましょう。
5~8点のあなた……大人歯科医師度50%。気を引き締めて、いっそう精進しましょう。
0~4点のあなた……大人歯科医師度10%。大丈夫。伸びしろが大きいということです。
今回の判定はいかがでしたか? 間違った選択をしてしまっても大丈夫。
毎回しっかり復習すれば、患者さんやスタッフに信頼される歯科医師に成長すること間違いなしです!
次回こそは、2問で10点満点を目指しましょう!
著者
石原壮一郎
コラムニスト。1963年三重県生まれ。デビュー作『大人養成講座』をはじめとして、『大人力検定』『大人の言葉の選び方』など、大人をテーマとした数多くの書籍がベストセラーに。雑誌・新聞・ウェブ、テレビ出演などを通じて、大人としてのコミュニケーションのあり方を提唱。日本の「大人シーン」を長年にわたって牽引している。また「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」として、全国の人々に故郷の魅力をあの手この手で伝えている。2024年2 月に最新刊『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春出版社)が発売!
イラスト/中根ゆたか
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