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<5月の対策講座>6年生の今からで間に合う、国試対策スケジュール【国立大学編】 国試&CBT

<5月の対策講座>6年生の今からで間に合う、国試対策スケジュール【国立大学編】

合格までナビゲート!【第117回歯科医師国家試験】年間対策レクチャー #1

刻々と近づく、第117回歯科医師国家試験。実習やマッチング、卒業試験で忙しい中でも、対策はきちんと進めていきたいですよね。

そこで本連載では、勉強お助けユニットJYP(ジュンヤとジュンペイ)先生に、月ごとに押さえておきたい国試対策のポイントを教えてもらいます!

第1回~第2回は、国試対策のスケジュールややるべきことについて解説。今回は国立大学のカリキュラムに沿った内容になっています(私立大学編はこちら!)。

6年生はもちろん、5年生など国試を意識し始めた皆さんもぜひチェックしてください!

昨年度の国試対策記事はこちらから

※ブループリントHP

国立大学はなかなか勉強が始められない? 臨床実習と両立するために

私立大学と比べた国立大学のスケジュールの特徴

ギリギリまで臨床実習があり、勉強時間の確保が難しい

私立大学に比べると大学の国家試験対策のサポートは手厚くない

卒業試験や進級試験による足切りは少なく国家試験対策に集中できる

国立大学のスケジュールでは臨床実習が6年生の秋ごろまであることが多く、私立大学の学生に比べると国家試験対策に集中して使える時間が限られるのは事実です。

臨床実習と並行して国家試験勉強も計画的に少しずつでも進めていくこと、臨床実習の終了後は最大限に集中して勉強に取り組むことが大前提となります。

また私立大学のように国家試験対策のカリキュラムが大学の授業に組み込まれていることが少ないので、自分で必要な勉強を取捨選択して行っていく必要があります。

一方で、卒業試験や進級試験などが私立大学よりも厳しくないことが多く、大学内の試験の対策に時間を使うことなく国家試験対策1本に集中できるのは有利な点かもしれません。

臨床実習で実際に経験する治療の手順は国家試験でもよく聞かれるので、主体的に実習に取り組み、行っている治療の流れや意味を理解しながら行うようにすると国家試験対策にも役に立ちます。

とにかく基礎を押さえるのがカギ! 国立大学の国家試験対策ToDo

国家試験対策では、以下の項目に取り組みましょう。

0. 基礎的な知識の確認・復習

1. 国家試験過去問問題集解く(3回は解くのが目安)

2. 必修範囲などの重要知識や暗記物のまとめの作成と継続的な復習

3. 模擬試験の受験・活用

※上から順番に1つずつ達成していくものではなく、同時並行で進めていきます。

国立大学の方は限られた時間を最大限有意義に使って国家試験対策を進める必要があるので、国家試験に必要十分な内容の勉強を取捨選択して行い、それ以外には時間を取られないよう常に意識しましょう。

歯科医師国家試験は歯科医師として必要な基礎知識を持っているか確認するためのものです。教科書や授業資料の片隅にしか書かれていないようなマニアックな知識は必要ありません。友達と勉強内容を共有したり、参考書を見たりしながら、自分の勉強が国家試験とは関係ない枝葉の内容になっていないか確認してください。

続いて、それぞれのTo Do項目について解説します!

0. 基礎的な知識の確認・復習

始めに自分の国家試験勉強のスタート地点を把握することが大切です。

特に基礎的な知識が全く不足している状態では、国家試験の問題を解き進めても解説やどのような内容を勉強しなければならないのかを理解することは困難です。基礎的な力があるかどうかは、臨床実習の前に受験したCBTの成績でおおよそ正しく判断することが可能です。

CBTの成績で自分の現在地をチェック

CBTが8割前後・以下 基礎的な内容に抜けがあるかも。CBTや国家試験対策の参考書をひと通り読んでから勉強しましょう。
CBTが8割以上 基礎的な内容は概ね頭に入っています。苦手な範囲は参考書を読んで軽く復習してから問題集を解くのがオススメ。
CBTが9割以上 基礎的な内容はひと通り頭に入っています。国家試験過去問を解き、分からない範囲を教科書や参考書で勉強するとGOOD!

基礎的な知識が不足している場合は、CBTや国家試験の参考書を読むなどしてひと通り内容を頭に入れてから国家試験問題集を利用する方が良いでしょう。

ただし勉強時間には限りがありますので、問題集を解く前の復習には時間をかけすぎず大まかな流れをつかみ、重要事項に目を通すに留めてください。

1. 国家試験過去問問題集を解く

昔から言われていることですが、国家試験の過去問問題集は3回解くことがひとつの目安となっています。多くの受験生が3回は解いており、国家試験の過去問を中心に勉強することが国家試験対策の要と言えます。

ただし、何となく3回問題を解くだけでは学習効果は薄いと考えています。それでは具体的に、どうやって解いていくと良いのでしょうか。

<1回目>問題の傾向を掴むために解き進め、間違えた問題を紙にメモしておく

1回目は全体を通してどのような問題が出題されているかを知り、自分の苦手範囲の確認のためになるべく短い時間で問題を解いてしまいましょう。間違えた問題については、紙を用意して問題番号と簡単な問題の内容を記録していき、ひと目で見られるようにすると見返した際に苦手範囲が分かりやすいです。

間違えた問題の解説を読むことは必要ですが、この段階では教科書などを使って詳しく復習を進めるよりも、問題を解き切ることを優先しましょう。夏から秋までに1回目が終わるようにペース配分を考えて進めてください。

<2回目>苦手な範囲を中心に復習しながら解く。まとめ資料、暗記まとめを作る

2回目では、問題を解き、1回目と同様に間違えてしまった問題を中心に周辺知識も含めて参考書や教科書を用いて復習するようにしてください。この際にどうしても覚えられない暗記物や理解事項のまとめを作っておくと、自分だけの国家試験対策になります。

苦手教科を後回しにすると、後半の進みが遅くなり大変になるので、得意教科と苦手教科を織り交ぜて復習すると良いでしょう。2回目は秋から年末にかけて終わらせ、年末からは直前対策へ移行します。

<3回目>国試本番を意識した問題演習。暗記物の復習をする

3回目は、国家試験本番を意識して、ケアレスミスなどにも十分に気をつけて問題を解いていきます。苦手範囲の勉強に意識が行きがちですが、得意な範囲が国家試験でも得点源ですので、直前期においては得意な範囲も問題を解き直して忘れていないか確認するようにしてください。

3度目となると問題自体を覚えてきてしまうので、模擬試験の問題も同様に解き直すと良いでしょう。年末から国家試験までの期間が目安かと思います。

2. 必修範囲などの重要知識や暗記物のまとめの作成と継続的な復習

必修範囲の対策は早めに手をつけておきましょう。絶対評価である必修範囲は、合格ラインに届いているか良くも悪くもすぐに分かってしまいます。

国家試験直前で正答率が届いておらず追い上げが必要な場合は、とても重い精神的なプレッシャーを抱えながら勉強することになってしまいます。必修範囲や基礎的な内容のまとめ資料や暗記物のまとめは早い段階で作ってしまい、国家試験直前期はその確認に時間をあてる事ができるのが理想です。

必修対策や国家試験に対する心構えは以前の記事も参考にしてみてください。

3. 模擬試験の受験・活用

各予備校が実施している模擬試験は、国家試験の予想問題と考える事ができます。特に国立大学の学生は1回目(や2回目)の模擬試験の受験時では全範囲の勉強が終わっていないと思いますが、自分の現状を把握するために模擬試験は必ず3回とも受験し復習するようにしましょう。

 模擬試験の結果は点数や正答率で一喜一憂するのではなく、問題レベルでの自分の苦手範囲の洗い出しに利用するようにしてください。特に全体正答率が高いのにもかかわらず自分が間違えてしまった問題は念入りに復習することが必要です。

範囲ごとの正答率も表示されますが、範囲ごとの問題数が少ないので得意範囲や苦手範囲と考えてしまうことには注意が必要です。つまり、正答率が高くてもその範囲の知識が全てカバーできているとは限らず、逆に正答率が低くてもたまたま苦手な問題が当たった可能性があるということです。

今回は国立大学の方に向け、国家試験対策スケジュールのエッセンスの部分を解説しました。

次回の記事は、私立大学出身の先生に協力いただき、私立大学歯学部の学生向けの国家試験対策スケジュールを解説していきます!

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