歯周病学の語呂合わせ&覚え方
歯科国試を乗り切る! 語呂ゴロ暗記術 #5 会員限定歯学部生の悩み、それは「覚えることが多すぎる」こと。
教科書を読んでもなかなか知識が定着しない…そもそも覚え方がわからない…
そんな皆さんを救ってくれるのが語呂合わせです!
本連載では、歯科国試塾ブループリントの宇梶疋准先生が各科目の語呂合わせを伝授。ちょっと笑える語呂合わせと共に暗記すれば、定期テストも歯科医師国家試験も乗り切れるはずです!
今回は、歯周病学の語呂合わせと覚え方です。
歯科国試塾ブループリント
宇梶疋准先生
東京外国語大学外国語学部卒後、一年間のサラリーマン生活を経て東京歯科大学へ編入。学生時代から歯科系SNSワンディー株式会社にて勤務し、1D歯科用語集やニュース記事の編集、海外論文の翻訳、国家試験対策セミナーの運営に携わった。現在は歯科国試塾ブループリントの代表として、多くの受験生をサポートしている。
YouTube「The So-jun Ukaji’s channel」
宇梶疋准先生のInstagram
東京外国語大学外国語学部卒後、一年間のサラリーマン生活を経て東京歯科大学へ編入。学生時代から歯科系SNSワンディー株式会社にて勤務し、1D歯科用語集やニュース記事の編集、海外論文の翻訳、国家試験対策セミナーの運営に携わった。現在は歯科国試塾ブループリントの代表として、多くの受験生をサポートしている。
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歯周病学について
歯周病は歯科医師国家試験の臨床系の科目の中では比較的、点が取りやすい科目です。問題のパターンが決まっているので、そのパターンを覚えれば簡単に点を取れます。苦手とする方は合格が遠のいてしまいますので、頑張って覚えましょう!
また、この歯周病学の記事は歯科衛生士国家試験にも対応します。具体的には「歯科衛生士国家試験で頻出であるにも関わらず、歯科医師国家試験にまだ出題がない範囲」を取り上げています。
つまり歯科衛生士国家試験の受験生は定番を、歯科医師国家試験の受験生は一味違った角度から歯周病学という科目を見られると思います。
ブラッシング法の語呂合わせ
歯科医師国家試験の必修範囲のド鉄板、ブラッシングの方法です。この範囲が出題されると、かなり正答率が高くなる傾向があります。よって、覚えてない方は必ず覚えましょう。
以下に覚えるべき事項をリスト化しました。
ブラッシング法は大きく分けて、毛の先を使って磨く方法と、毛の脇腹を使って磨く方法の2つがありますが、そのうちの毛の脇腹を使った方法の覚え方を語呂合わせにしました。
「ロールケーキ、チーズケーキで腹磨く」
ロール→ローリング法
チ→チャーターズ法
ズ→スティルマン法、スティルマン改良法
腹→毛の脇腹
実際に自分で歯磨きするときに、それぞれのブラッシング法を試してみると覚えやすいと思います。
それぞれのブラッシング法について、詳しくはこちらの記事でご確認ください。
歯の付着物における細菌の有無と除去方法
歯の付着物における細菌の有無と除去方法は、歯科衛生士国家試験では何度も出題されている項目なのですが、近年の歯科医師国家試験では本格的に出題されたことはまだありません。
しかしながら、大手予備校の模試や、各大学の卒業試験などでは出題が見られることから、この内容はいつ歯科医師国家試験に出題されてもおかしくないと考えております。しかも、必修として出題する可能性もあるので、ぜひ覚えておきましょう。
教科書上では以下のような表が掲載されています。
この表の中でも、マテリアアルバの覚え方の語呂合わせを紹介します。
「待って! リアルに3つあるのが、マテ-リア-アル-バ」
マテリアアルバは「ある」ことが3つある
・細菌の有無→細菌ある
・うがいで除去→可能である
・ブラッシングで除去→可能である
マテリアアルバは剥離した上皮を主体として、その他細菌や白血球が「絡まった」物質であることを理解していただければよいと思います。
同じ細菌を含んでいるプラークは歯面に付着しているため、うがいでは除去できないのに対して、マテリアアルバはうがいで除去できます。
超音波スケーラーと手用スケーラーを歯面にあてる角度の語呂合わせ
第116回歯科医師国家試験からの出題範囲に超音波スケーラーの項目が明記されました。これによって超音波スケーラーの出題は今後もあると考えられます。
超音波スケーラーは、歯面と超音波チップの先端が約15度(教科書上では10~20度)で接触します。
筆者がもう少し若手歯科医師だった頃に、歯周病の縁上歯石を取り残して院長によく叱られたものですが、これは超音波チップの使い方を誤ったというのがひとつの原因としてあります。
超音波チップは適切な角度であてることで歯石を除去できる効果が最大となるので、これを読んでいる歯科医師国家試験および歯科衛生士国家試験受験生の方は、きちんと超音波チップをあてて、縁上歯石くらいきちんと除去できるようになりましょう。
一方、手用スケーラーは、刃の先端は70~80度で歯面に接触し、第一シャンクは歯軸に平行になるように使うのが適切な使い方です。
超音波スケーラーと手用スケーラーを歯面にあてる角度の語呂合わせはこちらです。
頭髪(とうはつ10-20)を機械で、散らばら(70-80)せて(手)
・超音波スケーラーが歯面と当たる角度は10~20度
・手用スケーラーの刃が歯面を当たる角度は70~80度
こちらの違いをよく覚えておきましょう。
次回の記事も楽しみにしていただければ幸いです。
イラスト/室木おすし 図/宮本寛之